噛み合わせ治療

噛み合わせってなに?

「食べ合わせ」の悪い物
・うなぎとうめぼし
・てんぷらとスイカ
・カニと柿

などと言われています。それもあるのでしょうが、本人の体調も無関係ではないはずです。とにかく、何かと何を同時に食すると体調が悪くなると昔から言われているのですから、それなりの理由があると思われます。 「噛み合わせ」(専門用語では「咬合」といいます)と言われても、何のことやら・・という方も多いに違いありません。私が大学生になった頃、この「咬合」という言葉が、いや、学問が認識されるようになったのですから、“知らない”のは当然のことです。日本にこの学問が輸入されたのは、約70年位前のことです。この当時のアメリカは歯科医学においても最先端で“インプラント”や“咬合学”を振りかざして歯科の世界でも、超一流だったのです。

「咬合学」というものがその後発展して、現在の学問になったのですが、これは“咬合”の範囲を脱して、頭蓋骨、下顎骨、筋肉、腱や神経等を含めた、広範囲の学問となっています。咬合を中心とした、機能不全症は形を変え、更なる進化を続けています。

現代から見れば古典になってしまった“咬合学”も、基礎知識は大切なものです。これがあって初めて現代の“不全症”の理解ができるのです。 しかし、歯科医学の進歩というのは、専門家にとっても「とても早い!」というイメージがありますが、これは、言い方を変えると、歯科医学というものが、如何に遅れていたか、という説明にもなります。そして、その遅れた歯科医学に今も振り回されているのも現実なのです。例えば、上の歯は下の歯と向かい合っています。その歯は上顎と下顎に生えています。上顎と下顎は左右の顎の筋肉によって支えられていて、それは筋肉によってコントロールされます。更に“歯”というのは、上下左右に移動するものなのです。
ウッソォー!と患者さんは異口同音に言いますが、ホントーなのです。

噛み合わせの崩壊が生まれる条件

一本の歯がなくて、それによって引き起こされる症状は、それなりに問題があります。
ですから奥の歯が何本もない、ということになると、大変です。更に前歯だけしかない、様な症状になると。噛み合わせの崩壊が起きます。
こうなると前歯もその寿命が見えるようになるのです。なぜなら、上下の顎には強烈な筋肉がついているので、その力が前歯だけに集中します。

「いやぁ、そんなこと言われたって、前歯だけ治してヨ。」という方もいます。

「だから、前歯に力を加えないようにするからさ。」と、これは一見正しい様にも聴こえますが、そうは問屋が卸しません。咬合力(噛む力)は、寝ている時に襲ってくるのです。悪いヤツなのです。どこかで聞いたような言葉ですが、こうして、一度噛み合わせが狂ってくると、口の中の歯の状態は一気に崩壊に向かっていきます。この状態を想像しているみなさんは、きっと、ぶるっと体を震わせると思います。更にもっと恐ろしい話をしますと、これは健康な口の中の話ですから、歯周病があって歯の周りの歯肉や、顎の骨が溶けている方になると、こんな話ではすまないのです。
どうでしょう、恐ろしい話ですねぇ~。これで不眠症にでもなれば、とりあえず咬合力は低下するので、歯は少しは長持ちするのかも知れません。
現代の歯科医学のレベルというのは高くなっています。

「歯科治療」は微生物(細菌)との戦い

我々の仕事のご先祖は、大道芸人とまでは言わなくても、“歯抜き屋”という職人だったと言われています。これはそれほど昔のことではないので、現代の歯科医学とはいかに早く発達してきたかわかるというものです。勿論その技術は我々の分野であります。しかし「歯科治療」というのは大半が微生物(細菌)との戦いであるという認識は患者さん方にしっかりと覚えて欲しいのです。治療器具の消毒はもちろんのこと、日々使う物は無菌状態にするのは当たり前です。例えば「根の治療」といって神経を取った後を治療することがありますが、根の中にばい菌が入ってしまっては、病気を植え付けることになります。この治療は、とりあえず神経が無くなれば“痛み”は無くなりますが、その中にばい菌が入ってしまえば数年後には再発して更に悪化してしまうのです。“痛くないからいいや”という意識を持つのは、もういい加減にした方がいいのです。“感染”と“発症”は違うので、このことは考えてみる価値があります。
最後にクエスチョンです。

「虫歯は痛い」のでしょうか?でも大半の方々は、“虫歯は痛い”と考えられているようです。